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国東半島宇佐地域
世界農業遺産(GIAHS)

GIAHSとは

食料の安定確保を目指す国際組織である、国際連合食糧農業機関(FAO)は、グローバル化、環境悪化、人口増加の影響により衰退の途にある伝統的な農業や文化、土地景観の保全と持続的な利用が図られている地域を「世界農業遺産」に認定しています。世界的に重要な農業地域を次世代に引き継ぐため、2002年に開始したプロジェクトです。
国東半島宇佐地域は先史時代より長きにわたり人が自然の共存する生活が綿々と今も続いています。自然と農業と祭事などの地域文化が密接に結びついた国東半島宇佐地域は、世界的にみても独特かつ稀有な存在として、2013年5月世界農業遺産に認定されました。

七島藺(シチトウイ)

国内では大分県を中心に生産されていた七島藺は耐火性、耐久性に優れ、古くは囲炉裏周りや柔道畳として活躍してきました。また、藺草よりも青く濃い香りが特徴です。
高級素材である七島藺ですが、機械化が難しく生産に手間がかかるため、かつては500万枚を超える生産枚数も今は数える程の農家が生産するのみで、伝統や技術の伝承が課題になっています。
七島藺は三角の断面であることから、半分に割いたものを畳表に使用します。出来た畳表は接地面が少なく、夏に涼しく、冬に暖かい特性を持っています。
生産までに人の手が多くかかる分、多くの雇用を生み出してきました。七島藺はその分、多くの人たちの心に支えられ、日本らしいきめ細やかさを具現化した農業生産物です。

古来から変わらない人手による分割作業

機器は30年以上前のものを修理しながら使っています

七島藺の浜干し

かつて、刈り取り、分割した七島藺は、晴れた夏に海辺の砂浜で自然乾燥させる『浜干し』が行われていました。
浜干しは砂浜の漂着物を掃除してから行うため、きれいな砂浜を維持する事にも役立っています。

浜干しの様子を動画でご覧ください

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